IKUOのひとりごと 〜フランス便り〜

<2008.10.28 File No.7>

怠け者

先日、久しぶりに我が家で友人と食事をした。
田舎暮らしの方が多くなったので、なかなか皆と合う機会もなくなり、
パリに居る時に友人たちを集めて食事会をするが、大人数ですることが多い。
が、たまには一対一で会うのも又楽しい。

学者で、今、アジアのアール・デコ研究中の友人に、
日本から持ち帰った資料を渡すのが目的だが、
プライベートな話や、思い出話に話が弾む。

話の途中、突然彼は、「お前はやっぱり運が強い」と言い出した。
自分でも常日頃、感じていることだし素直に納得。
子供の頃から、「この子は努力が足りない」、と常々言われていたにも関わらず
大した苦労もないままに、何となくやってこられた。
必ず誰かが親切な手を差し伸べてくれて、何時も助けられてきた。
アパートや家探しにも、割と簡単に気に入る場所が見つかった。
特に努力しなくとも、良い話が向こうからやってくることが多かった。

でも、考えてみると、雨の後には必ず太陽が顔を出し、
何時までも辛い事はそう長く続く物ではない、と思う楽天性を、持っているのも事実。
同時に、何時までも良いことが続くわけでないことも、知ってはいるが、
あえて終わりの来ることを考えて、くよくよせず、来れば来た時のこと、と
思う自分勝手さも持っている。

とは言え、この2年間ぐらい、ついてなかった!
嫌な思いのすること、何をやっても上手く行かなく、空回り状態。
気になることが絶えず頭の中に残っていて、心からリラックスできない。
人からは何時も幸せそう、と見られていても、時には矢張り自分ながら
気をもむことが、人並みにあるんです。

解決策。
そんな時には、今は時期が悪い。
そういう時期なんだ。
雨降り状態だから、天気の良くなるまで待つより仕方ない。
と、これまた努力をしないで、運のつくのを待つことにする。

やっぱり私は根っからの怠け者に生まれたようだ。

でも、弁解でなく自分の経験からみると、何となくついてない時期、
と言うのはあるように思う。
暫くすると様子が変わってくる。

何か、ささやかな良い事があると、全て物事が好転するような・・・
誰にでも同じような経験あると思うけど・・・
今、私自身、この感じがしている。

これからどんな良い事がわが身に起こるのか?と考えるだけで毎日が楽しい。
仕事もはかどる。
来客も増える。
次々と先の計画も立てて、人生が楽しくなる。
まだ新しい冒険が出来るのではないか?と自信も湧いてくる。
旅に出てみよう、と言う気にもなる。

でも、今は身を入れて仕事に励む時期、と、怠け者の自分を戒めて
甘やかさない様にしています!


メイエ村のアトリエにて

メイエ村のアトリエにて 2008年10月 IKUO


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